樋の下がり止めって、必要なの?

建物の壁面に設置され、集水器から地面の排水口にかけて雨水を流す役割がある樋(縦樋)というものは、皆さまも見たことがあると思います。

大きさは異なれど、一般住宅から大型の工場や店舗、倉庫にも設置されているこの樋に「下がり止め」というものが取り付けられていることはご存知でしょうか?

今回は樋の材質による違いや特徴と、樋の下がり止めの役割、設置の必要性についてご紹介をさせて頂きます。

樋の下がり止めの役割とは?

下がり止めとは、竪樋が雨水の衝撃や重みなどにより下方向に下がるのを防ぐために取り付ける部材です。

樋には銅やガルバリウム鋼板、ステンレスといった金属製のものと、硬質塩化ビニル樹脂製の樋(以下塩ビ製)があります。

金属製の樋の特徴

金属製の樋は耐久年数が長く強度も高いので、台風が多い地域で使用されることが多いです。
一方で価格が高めになる傾向もあります。

塩ビ製の樋の特徴

硬質塩化ビニルというプラスチック素材で出来ているのが塩ビ製の樋です。
特徴としては、金属製の樋と比べて軽量で、組み立ても簡単かつ安価なため、近年多くの建物に使用される樋です。

上記理由などから塩ビ製の樋は需要が高いため、多様な形や色が選ぶことができるのもポイントです。

その一方で、金属製の樋と比較すると耐久面は劣り、紫外線や風雨などで劣化しやすい点がデメリットとなります。

樋の下がり止めは本当に必要なの?

国土交通省が監修している公共工事標準仕様書には、以前は「受金物ごとに2個ずつを接着剤を用いて固定」するとありましたが、令和4年版の公共建築工事標準仕様書では「下がり止めは、といの製造所の仕様により固定する」という記載に変わっております。
なぜならば、塩ビ管は熱伸縮をするため、滑りを止めてしまうと割れる可能性が高くなるからです。

ですが、この公共工事標準仕様書の記載の変更を知らない方は「昔は取り付けていた」ということで、現在も変わらずに塩ビ管に下がり止めを取り付けるような指示が現場では起きているケースもあります。

樋の下がり止め取り付け時のお写真

こちらが樋への下がり止め設置前のお写真です。
赤線部分に接着剤を塗布し、上下2箇所に下がり止めを設置していきます。

樋の修理や交換のご依頼、相談は実績豊富で信頼できる屋根専門業者に

今回は樋の種類と取り付ける下がり止めについての考え方についてご説明をさせていただきました。

現在の仕様書の記載では、樋の下がり止めの取り付け必要の有無は以前の記載と異なっております。

屋根リフォーム東三河は、一般住宅はもちろん工場や店舗、倉庫といった建物の屋根や樋の修理施工実績が豊富なので、施工におけるご質問についても丁寧にお応えさせていただきます。

また自社工場があるので、それぞれの店舗や工場の屋根形に合わせた屋根材の加工を行うことが可能です。

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